高AC/A比内斜視の眼鏡処方

高AC/A比の内斜視の治療では、しばしば二重焦点レンズ、累進多焦点レンズが使用される。

www.ncbi.nlm.nih.gov

上記は、調節性内斜視(AC/A比は正常)と高AC/A比内斜視を対象に、単焦点レンズで治療した結果を報告している。これによると、単焦点レンズでの治療でも立体視の発達には影響がなかったと報告されている。

 

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また、高AC/A比内斜視で二重焦点レンズと単焦点レンズとで治療した結果を比較した報告である。この報告でも二重焦点、単焦点とでは立体視の発達には影響がなかったとされている。

高AC/A比の内斜視に出会うと、二重焦点レンズを処方すると視能訓練士の学校で教わってきたため、二重焦点レンズを処方するという頭になってしまっていた。しかし、今回の報告から考えると、たとえ高AC/A比の内斜視であったとしても、無理に二重焦点眼鏡を処方しなくてもいい可能性がある。今回は累進多焦点レンズのことは書かれてなさそうだったが、結果から考えると二重焦点レンズと同じ傾向になるだろう。

眼鏡処方については考えなおす必要があるのかもしれない。

今後さらに追加の試験や他の報告がされないか注目しておきたい。